映画

『パリの調香師 しあわせの香りを探して』レビュー

香りとは不思議なものだ。 とりわけ、香水は纏う人のイメージを決定づける。 今回ご紹介するフランス映画『パリの調香師 しあわせの香りを探して』は、本来なら出会うはずのない二人が偶然に出会い、人生を再構築していく物語。 運転手のギョームは、離婚...
映画

『ベティ・ペイジ』レビュー

私がベティ・ペイジに出会ったのは、ドイツの出版社TASCHENが出していた女性写真家のバニー・イェーガーのポストカードブックだった。 ベティは1950年代アメリカで活躍したピンナップガールである。 セックスシンボルといえば、マリリン・モンロ...
映画

『ココ・アヴァン・シャネル』レビュー

ココ・シャネル。女性なら誰もが憧れる一流ブランドだろう。 映画『ココ・アヴァン・シャネル』(2009年仏)は、ガブリエルという少女がココ・シャネルを確立するまでの物語。 孤児院で育ち、お針子の仕事、キャバレーなどの酒場で歌うシャネルがファッ...
映画

『哀愁』レビュー

今回は名画について書きたい。ヴィヴィアン・リーが主演した『哀愁』。およそ80年前の映画だから、モノクロである。 原題は、Waterloo Bridgeという。ロンドンにあるウォータールー橋で、男女が出会い、恋に落ちる。 ヴィヴィアン演じるマ...
映画

『僕のスウィング』レビュー

今回、ご紹介するのは『僕のスウィング』(2002年仏)だ。 伝説のギター奏者、ジャンゴ・ラインハルトに憧れた少年とロマの少女の短くも淡い恋を描いた物語である。監督は、トニー・ガトリフ。 別コラムで書いた彼が監督の映画『ベンゴ』がハードボイル...
映画

『ベンゴ』レビュー

『ベンゴ』、それは復讐、熱い血の匂い、故郷を持たぬ者の嘆き----- 今回は、私が愛する音楽映画を紹介したい。 2000年に製作された、トニー・ガトリフ監督の『ベンゴ』である。舞台はスペインのアンダルシア地方。 一人娘のペパを失ったカコとい...
映画

『愛人(ラマン)』レビュー

久々に観た映画がある。マルグリット・デュラスの体験を本にした『愛人/ラマン』の映画である。 この映画が公開されたとき、私は小学生であった。 地元の商業施設に小さな映画館が入っていて、ポスターが飾ってあったので、よく覚えている。そのときは観て...
映画

『パティ・スミス ドリーム・オブ・ライフ』レビュー

先日、パティ・スミスのドキュメンタリー映画『ドリーム・オブ・ライフ』(2008年公開)を手に入れた。 彼女は、パンク界の女王と呼ばれているが、その激しさの中に流れる詩的な一面が魅力の芸術家だと思っている。 1975年に発表したアルバム『Ho...
映画

『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』レビュー

バイオリン。その音色は、どこか愁いを帯びていて独特の艶めきがある。私がこの楽器に魅せられるのは、他のどんなものより気高さを感じられるからである。 私はクラシックには明るくないが、先日、現代ヴァイオリニストのデイヴィッド・ギャレットが製作主演...
音楽

『Live in Tokyo 1988 Milva&Astor Piazzora』レビュー

世界には、様々な文化がある。私は、学生時代、手当たり次第に本を読み、音楽を聴きまくっていた。 高校生の頃、イタリア文学者の須賀敦子の本と出会い感銘を受け、独学でイタリア語を勉強したりもした。もうほとんど忘れてしまったが。 家にはカンツォーネ...