『ファクトリーガール』レビュー

映画『ファクトリーガール』鑑賞。
1960年代のポップアートを巻き込んだ有名人、イーディ・セジウィックという女性の実話を映画化したもので、2006年公開。

良家のお嬢様だったイーディは、ある日、ファクトリーと呼ばれる芸術家たちがたむろする現場にてアンディ・ウォーホールから見出される。
ウォーホールといえば、マリリン・モンローやキャンベルスープ缶をアートにしたてたことで今でもそういった商品(Tシャツなど)が売られているのを街中で目にします。
私はウォーホールに興味はあるけど、彼のアートは正直よくわからない。

ウォーホールによって、一躍、時の人になったイーディ。こういう業界にありがちなパーティー生活…ドラック、セックス、ロックンロールにまみれた日々。時代なんでしょうか、非常に享楽的です。
結構過激(刺激的?)なシーンがあり、家族で観るのはあまりオススメ出来ません。

お金持ちだけど、愛のない家庭に育ったイーディ。
彼女には同情すべき点がある。過去のおぞましい体験(実父からの性的虐待や、精神病院に入れられたこと)からは、逃れられないでいた。
自由奔放に振る舞うイーディだけれど、その心の中身は、純真で傷つきやすい少女のままだったってこと。

そんな日常を送るなかで、彼女の孤独と空虚を埋めてくれそうな男が現れた。フォークシンガーのボブ・ディラン。
華やかに見えて、心はからっぽ。彼女の心を一発で見抜いたディラン。
彼女とディランは、出会ってからすぐ、強く惹かれ合っていきます。
ディランは、ウォーホールを俗物と言い放ち、イーディとウォーホールの仲も非常に冷ややかなものになっていき…。

結局、彼女はドラックにのめり込み、自滅した。誰も彼女を救えなかった。使い捨てにされたイーディ。
ウォーホールは彼女に見向きもしなくなり、ディランは他の女性と結婚をした。

この映画、明るい気持ちになれる映画ではないです。
でも、当時のカルチャーに興味があるなら、観る価値あるかもね。
イーディ。とびきり魅力的な娘、だけど、可哀想な子だ。
彼女を蝕んだ薬物は、彼女の人生をおそろしく短いスピードで終わらせた。28年の生涯だった。

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