2023-10

映画

『言の葉の庭』レビュー

新海誠作品『言の葉の庭』を鑑賞。 この映画を鑑賞するのは、もう三回目である。 初めて新海作品に触れたのが、この映画だった。 わずか46分に凝縮された世界観は、独自の瑞々しさとどこか奥ゆかしい日本らしさを感じさせて秀逸である。 主人公の孝雄は...
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『ギター弾きの恋』レビュー

危うく、すっぽり騙されかけるところだった。 というのも、映画『ギター弾きの恋』(2000年アメリカ)を観て、エメット・レイなる天才ギタリストが実在すると思ってしまったからだ。 この映画を監督・脚本したのは、ジャズ好きでも有名なウディ・アレン...
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『きみに読む物語』レビュー

久々に王道のラブストーリーを観た。 『きみに読む物語』(2004年アメリカ)である。軽い気持ちで観始めたのだが、なかなか上手く出来た物語だった。 映画らしいといえばそうだが、少々出来過ぎている点が気になる。 1940年のアメリカの田舎町で、...
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『イングランド・イズ・マイン』レビュー

モリッシー。その名前を聞くだけで、私は胸が熱くなる。その歌声を聴くと、心が震える。 『イングランド・イズ・マイン』(2017年)は、1980年代を代表するバンド、ザ・スミスのフロントマンであったモリッシーがバンドを結成する直前までを描いた伝...
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『エンドレス・ワルツ』レビュー

たまらなく愛しい映画。何度も何度も抱いた映画。 激しく、求め、快楽の海に投げ込まれ、葛藤し、激情の渦のなかで、私は涙し続けた。 さて、映画『エンドレス・ワルツ』(若松孝二監督・1995年)である。 とっても狂気でカオスな愛だけれど、私はこの...
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『スウィング・キッズ』レビュー

私がスウィング・ジャズに出会った映画、『スウィング・キッズ』(1993年製作)について紹介したい。 小学生の頃、当時大阪にあったテアトル梅田で観た。子供だったために朧気ではあるが、感動した作品である。 時は1939年のナチス政権下のドイツ。...
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『トリコロール 青の愛』レビュー

愛とは、時に手放すことである。 クシシュトフ・キェシロフスキ監督のトリコロール三部作のひとつである、『トリコロール/青の愛』(1993年製作)を観た。 ジュリエット・ビノシュ演じる主人公のジュリーは、ある日ドライブに出かけた先で交通事故に遭...
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『ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪』レビュー

『ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪』鑑賞。ペギー・グッゲンハイムとは1889年生まれの女性で、主にモダンアートを収集し、多くの芸術家を支えたパトロンである。 彼女の芸術に対する情熱に賭けた人生のドキュメンタリー作品。 私は彼女の...
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『パリの調香師 しあわせの香りを探して』レビュー

香りとは不思議なものだ。 とりわけ、香水は纏う人のイメージを決定づける。 今回ご紹介するフランス映画『パリの調香師 しあわせの香りを探して』は、本来なら出会うはずのない二人が偶然に出会い、人生を再構築していく物語。 運転手のギョームは、離婚...
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『ベティ・ペイジ』レビュー

私がベティ・ペイジに出会ったのは、ドイツの出版社TASCHENが出していた女性写真家のバニー・イェーガーのポストカードブックだった。 ベティは1950年代アメリカで活躍したピンナップガールである。 セックスシンボルといえば、マリリン・モンロ...