2023-10

映画

『リリーのすべて』レビュー

世界初の性適合手術を受けたアイナー・モーウンス・ヴィーグナーという画家がいる。 『リリーのすべて』という映画を観るまで、私は彼のことを知らなかったが、少なからず衝撃を受けた。いわゆるトランスジェンダーの先駆けとなった男性である。 1920年...
映画

『マイ ビューティフルガーデン』レビュー

『マイ ビューティフルガーデン』(2016年)鑑賞。 イギリス映画らしく、大作ではないが心にあたたかな余韻を残す良作であった。 主人公のベラは、とても風変わりだ。生後間もなく公園に捨てられたベラは、秩序を乱す予期せぬものに対して敏感な女性だ...
映画

『春のめざめ ドキュメンタリー』レビュー

久々に好きだったCDを聴きたいと思い、iTunesをひらいた。 アメリカのシンガーソングライター、ダンカン・シークのデビューアルバムを聴きたかったのだが、ひらいてみてビックリ。 デビューアルバムではない(こちらは勿論名盤なのだが)。彼の名が...
映画

『エマの瞳』レビュー

『エマの瞳』(2017年)鑑賞。 目の見えない女性とプレイボーイの中年男性との出会いと恋を描いた物語。 ローマの広告代理店で働くテオは、ある日ダイアログ・イン・ザ・ダークというワークショップに参加する。 暗闇の中で会話するという仕組みだが、...
映画

『Love Letter』レビュー

なんとも不思議な映画だった。 岩井俊二監督の『Love Letter』である。 頭の鈍い私は、観ている途中まで主演の中山美穂が二人いることに気づかなかった。 勝手にラブロマンスものと思い込んでいて、ミステリーを観ているような気にもさせられた...
映画

『糸』レビュー

菅田将暉と小松菜奈が主演した『糸』を観た。 中島みゆきの名曲『糸』をモチーフに制作されたこの映画は、平成から令和に移り変わる時代の変換とともに、二人の男女の運命的な結びつきが描かれている。 中学生の漣(菅田将暉)と葵(小松菜奈)は、花火大会...
映画

『シング・ストリート 未来へのうた』レビュー

またひとつ爽やかな映画を発見した。 『シング・ストリート 未来へのうた』である。 本作は、1980年代半ばのダブリンを舞台にした青春物語。 コナーという高校生の少年が主人公で、彼の一家は破綻寸前。失業した父は家で酒浸り、母との喧嘩もしょっち...
映画

『秒速5センチメートル』レビュー

新海誠の短編アニメ『秒速5センチメートル』鑑賞。 またしても、新海誠とは一体何者なのかと思ってしまった。 3つの物語が、それぞれの時間を軸にして構成されている作品で、短くも非常によく出来たアニメである。 貴樹と明里は転校生同士だった。小学校...
映画

『天気の子』レビュー

新海誠監督『天気の子』を鑑賞。 この映画は封切当時映画館で観た。新海作品ならではの美しい色彩感覚と壮大な現代ファンタジーのアニメである。 主人公の帆高は高校一年生。家出をして、フェリーで東京まで出てくる。東京での日々はままならず、ネットカフ...
映画

『君の名は。』レビュー

どうして、こんなに胸が締めつけられるのだろう。 どうして、こんなに涙溢れるのだろう。 新海誠作品の『君の名は。』を観た。 私はアニメはあまり得意ではない。しかし、新海作品の映像の美しさとそれ以上に心動かされる何かがこの映画にはあった。 いわ...