『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』鑑賞。
私は長年憧れ続けてきた、夜のきらびやかな世界に。本作品は、パリのショークラブ・クレイジーホースに密着したドキュメンタリー。
クレイジーホースは世界的にもとても有名だそうである。恥ずかしながら、私はこの映画を観るまでは存在を知らなかったが、女性ダンサーたちによる華やかで官能的なショーを堪能することができる。
女性の持つ体のラインの美しさやエロティックな仕草は、観る者を魅了する。小粋な演出も素晴らしく、なんともパリらしい。さすが芸術の国フランス、と思ってしまった。
その舞台裏を支える演出家や制作者は、日々てんてこ舞いしているわけだが、普段見ることのできない貴重な現場をカメラは映し出している。
私はこのナイトクラブについては知らなかったが、バーレスクダンサーのディタ・フォン・ティースの写真集を持っている。
若い頃に彼女を知ってステージを観たことさえないものの、醸し出す高級香水のような色香と艶やかさにメロメロになっていたのである。
一度でいいからそのショーを観てみたいと思っていた。どこで観れるのかもわからなかったのだが、今回このドキュメンタリーに出会えて、自分の求めている世界はここにあったのだと発見し嬉しくなった。
クレイジーホースの踊り子たちもほぼ全裸で頑張っている。身に着けているのは小さな布切れの衣装ばかりなので、美体がいっそう引き立つ。
観に来ている客は男性ばかりではない。夫婦や女性のグループもたくさん訪れる。みんなが美とエロスの虜になって楽しむのが、クレイジーホースのショーなのだ。
私は(同性愛的な意味ではなく)女性が大好きである。とくに美しく気高くどこかエロティシズムを感じさせる女性は、最高だと思っている。
おそれなく言えば、女性の裸体も美しい。魅惑の女性を見るためならお金を払ってもいいが、男にはそれを感じないのである。不思議なことだが。
シャンパングラスに浮かんだディータの夢を今夜も見そうである。
クレイジーホースの踊り子たちのつややかな肢体が、揺れるお尻の丸い形が、ひとときの夢を与えてくれる。
彼女たちの漏らす甘い溜息に乾杯したい。
セクシーという言葉が少し陳腐に感じるほど、クレイジーホースの娘たちは芸術的なエロスを表現している。
大人が楽しめるクオリティーの高い娯楽として、このようなショークラブの存続を強く願う。
そして、もし日本にもそのような場所があるなら行ってみたいと思った。
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